妄想

DELUSIONもうそう[/dɪˈluːʒən/]名詞

解説

熱狂情、自己否定、信仰希望、慈
その他多くの良な息子や娘たちから成る、
まことに立派な一の父親。

その実態は、
彼ら美徳存在を公言することで、
社会的な義務を巧妙に回避し、
己の不徳を覆い隠すための、
最も効果的な「体裁」の創作者である。

付記

万歳、妄想よ! もしお前がいなかったら、 我々は世界がひっくり返るのを見るだろう。 なぜなら、清潔な空想によってまともになった悪徳は、 見捨てられた美徳の露骨な誘いを逃げ出すからだ。 ―― マンフリー・マッペル

管理人コメント

この項目は、当時の社会で横行していた
的な徳観に対する
痛烈な風刺だ。

人々は情熱や慈といった美徳を公言し、
立派な一の体裁を繕うことで、
その裏にある利己的な動機や
社会的な義務の回避を隠蔽した。

ここでいう「妄想」とは、
自らの不徳を覆い隠し、
世間体を保つために
作り上げられた「最も効果的な見せかけ」
にほかならない。

ビアスは、こうした欺瞞こそが
社会をかろうじて正常に
見せているのだと皮っている。
まともな顔をした悪徳が、
粗野な美徳から逃げ出す世界。
これが彼が捉えた真実だ。

Original

The father of a most respectable family, comprising Enthusiasm, Affection, Self-denial, Faith, Hope, Charity and many other goodly sons and daughters.

Additional notes

All hail, Delusion! Were it not for thee The world turned topsy-turvy we should see; For Vice, respectable with cleanly fancies, Would fly abandoned Virtue's gross advances. Mumfrey Mappel